
会社名
株式会社中央軒煎餅
受講者・チーム
山田 宗 / 野﨑 佳彦
会社規模
101-300名
利用サービス
パーソナルコーチング、チームコーチング
受講生インタビュー
CoachEdをご受講された株式会社中央軒煎餅 代表取締役社長 山田宗さんと、取締役 野﨑佳彦さんにお話をうかがいました。同社は業績回復へ取り組み、業績面で成功を収めた一方で、従業員満足度や経営への信頼といった新たな課題が表出していました。このような組織の雰囲気を打破し、働きがいのある組織を目指すため、経営チームでCoachEdを受講しコミュニケーションを学び直したことで信頼関係も徐々に回復し、新たな組織カルチャーが生まれつつあります。
期待
●働きがいのある組織に向けたカルチャー改革
●従業員満足度や経営への信頼の向上
効果
●経営者が会議やさまざまなコミュニケーションの場において、社員の意見や価値観を一旦受け止める場面が多く見られるようになり、会社全体として、心理的安全性が高くなった
●現場から「話を聞いてもらえる」という声を聞くことが増えた
●多様な価値観を受け止める文化が育ち始めた

御社の事業内容と、お二人の役割を教えてください。
山田宗(以下、山田)氏
2020年から代表取締役をしています。社員が生き生きと輝ける環境を作ることが最も大切な仕事であり、そんなリーダーでありたいと思っています。
中央軒煎餅は、米菓の製造と販売を行っており、直営店16店舗と小売店さんを通じた委託販売を展開しています。贈り物を中心とした商品を通じて、人と人の関係性を繋ぎ、より良い関係を築く役割を担っています。
当社の特徴の一つは、自社でレシピ開発を行っていることです。日本の食品メーカーの多くは、依頼されたレシピで製造して卸売りをしていますが、私たちは自社でレシピを開発し、製造から販売まで一貫して手がけています。
野﨑佳彦(以下、野﨑)氏
管理部部長、取締役として経営の意思決定のサポートなどをしております。
チームの能力が最高に発揮できるような環境や雰囲気作りと、管理部の資源を活用して現場を支える取り組みを推進することが私の役割です。リーダーシップを持ってチームを引っ張る場面と、盛り上げ役としてチームの雰囲気作りに徹する場面とで、役割を分けながら業務に取り組んでいます。

(代表取締役 山田氏)

先ほど、店舗にお邪魔したときもあたたかい雰囲気が伝わってきましたが、御社ならではのカルチャーはどんなものですか?
山田氏
カルチャーは今まさに変革のときで、働きがいのある組織を目指してカルチャー作りを進めています。元々は、製造業らしい実直で職人的なカルチャーや、お客様の喜びを大切にするカルチャーが根付いていると思います。全体としては、真面目でまっすぐで、優しい人が多い組織ですね。

今回のプログラムも「働きがい」がテーマのひとつでしたね。「働きがい」というワードにスポットを当てた背景を教えてください。
野﨑氏
業績が悪化した時期があり、財務的な成長を目指して、業績にコミットして様々な改革を進めることで一定の成果を得ることができました。しかしその副作用で、社内の雰囲気や従業員のロイヤリティ、仲間との繋がりがすごく希薄になってしまいました。
長期的に考えると、そういったところを見直して、働きがいのある会社を目指す必要があると考え、業績より上のレベルの目標として経営することを決めました。

(取締役 管理部部長 野﨑氏)
山田氏
簡易的なES調査(従業員満足度調査)をしたところ、あまりにも悪い評価だったんです。離職率が高くなって、休職者も増えていました。部署をまたいで対立しているような雰囲気もありましたね。経営チームとして非常に残念な気持ちでしたが、このままではまずいと、改善に向けて動き始めました。
野﨑氏
私が最も課題として感じていたのは、信頼の低下でした。経営陣と従業員との間に信頼がなくなり、経営陣が立てた目標も具体的なアクションプランも、現場で実行されないということもありました。
現場の従業員は、経営陣が示す目標を見ても、「明るい未来がちゃんと手に入る」と信じられなくなっていたのだと思います。特に顕著だったのは、結果が得られてからでないと行動を起こさないといった状況になっていたことでした。

そんなときに、CoachEdを知ったきっかけは何でしたか?
山田氏
Takramにおられる方と組織づくりや1on1ついて話をしていた時に、「CoachEdを受講してすごく良かったよ」と教えていただいたのがきっかけでした。
その後、櫻本さんとお話をしてみて、僕たちが目指す「一人ひとりが自律して、役割を持って主体的に動ける組織」になるために必要なものがCoachEdにはありそうだと感じました。プログラムが実践型であること、かなり細かく標準化できているところに可能性を感じました。

今回は経営チームの5名が全員で受けてくださいましたね。受講は自由であったにもかかわらず、全員が受けることを選んでくださったのが印象的でした。
山田氏
社内を見た時に、従業員が行動を起こすためのサポートが十分ではなく、従業員とマネージャーとの繋がりが不足しているといった課題がありました。単に価値観や方針を言葉で伝えることもできましたが、「カルチャーは経営チームから作られる」という櫻本さんの言葉を受け、コミュニケーションの鍵を握るのは自分たちだと認識を改め、経営チームからCoachEdを始めることを決定しました。

コミュニケーションは連鎖していくものなので、パワーを持った人がコミュニケーションを学び、その人をロールモデルにしてリーダー層がスキルを学ぶという流れが、一番効果的であるとお伝えさせていただきました。
最初に効果測定の目標について話し合い、プログラム受講の結果として何の数字を上げたいかを確認し「経営者への信頼度」に焦点が当たりました。
なぜ「経営者への信頼度」を指標として選ばれたのですか?
山田氏
働きがいや経営者への信頼に関するアンケートで、「経営者への信頼」に低い結果が出ていました。私と従業員のコミュニケーション不全が影響している領域でしたので、まずはそこの改善を目指す必要があると考えました。
また、コミュニケーションの改善は、従業員がやりがいをもって働ける環境を作るためにも必要になると思ったので、定量的な目標として掲げ、少しずつ進めていこうと決めました。


今回はパーソナルコーチングとチームコーチングで並走し、個々人の課題にむき合うことと、チームの共通認識を調整することを同時に進めるプログラムでした。受講前、どのような期待がありましたか?
山田氏
この数年、かなり意識的に「自分が決める」ことを重視して行動していたためか、話を聞いている途中でも判断してしまう癖がついていました。
役員会の中でも、途中で口を挟んでしまったり、いろいろ考えて、聞いていない部分があったりしたと思うんですね。私生活でもそうした場面が増えていて、関係を築く上で良くないというのはわかっていながら、なかなか癖が抜けなくて。相手の信頼を得るためにも、聴いて、承認することをちゃんとやりたいと思っていました。

プログラムをご受講いただいて、印象的だった出来事はありましたか?
山田氏
はい。プログラムの中で、社員の中から「愛のある批判者(その人のためを思って真実を伝えてくれる他者)」を選びフィードバックを求める機会がありました。その方から「心理的安全性が低くて、言いたいことが言えない」という率直なフィードバックをもらいました。
正直、「信頼関係ができている」という認識でいた相手からの声だったので、すごく残念というかショッキングな出来事でした。
かなり残念に思っていたんですが、櫻本さんに「本当に愛がある一言ですね。適当に返してもよかったのに、ちゃんと伝えてくれて、すごく愛がある言葉じゃないですか」と言われて救われました。
そんな発想がなかったんですよ。自分って器がちっちゃいなあって思いました(笑)。
その一言でフィードバックを受けとめることができて、そこから、まずは相手への承認の量を増やすことにしました。肯定も指摘もせず、一旦受け止めることを意識するようにして、最近ではかなり受けとめられるようになったと感じています。


そんな山田さんの姿は、野﨑さんにはどのように映っていますか?
野﨑氏
物事に一喜一憂しなくなったように思います。会議やさまざまなコミュニケーションの場において、みなさんの意見や価値観を一旦受け止める場面が多く見られるようになって、会社全体としても、そうした場の心理的安全性が高くなっていったように見えましたね。

代表の変化だからこそ、周囲に与える影響が大きかったのでしょうか?
野﨑氏
大きいですね。代表がいろいろな価値観を受け止めるようになったことで、組織としてもそういった文化が徐々に育ち始めました。
代表から、経営チームへ。経営チームから管理職、現場へとだんだんその雰囲気が伝播していくのを感じました。


野﨑さんご自身は、どのような変化や体験がありましたか?
野﨑氏
サーベイの目標とは別に、自律分散型組織を目指すという目標も掲げていたので、まずは自分のチーム内で権限委譲を進めて、主体的に行動する環境を作ろうと決めました。でも、なかなかうまくいかず、絶望することもありました。その都度、セッションの中で「何がうまくいっていないのか」を扱い、「ポラリティ・マネジメント」の考え方とか、「コーチングが有効な場面」についてしっかりと軌道修正できたことで、成果が見え始めました。
CoachEdのプログラムで、柔軟にカスタマイズいただいたからこそですね。実行する過程の中で生まれた問題を解決するために、必要なスキルを学ぶ。やってみてどうだったか、うまくいかなかった場合に次は…と、PDCAを回していけたのも非常に良かったです。
受講中はたくさん失敗や絶望を経験しましたが、愚直に実行し続けたことで、前進できたと思います。


絶望のまま終わらなくて良かったです(笑)。
経営チームの皆さんは、最初からコーチャビリティ(既存の学びを手放して新たな学びを手に入れて成長していく力)が高く、コーチとして率直にフィードバックが行えました。
最初は戸惑いもあったかもしれませんが、毎週のセッションで目に見える変化があり、個々の課題を徐々に解消していく様子も素晴らしかったです。特に個人の学びをチームコミュニケーションの変化、共通認識の変化にしっかり繋げてたおられたのが印象的でした。
チームコーチングでのコミュニケーションも、最初と最後では随分変化していましたね。
山田氏
そう感じました。チームコーチングの時間が一番良かったというか、ありがたかったですね。まさに承認し合うワークは、自分たちがやってきたことを確かめる瞬間でもありました。お互いをリスペクトし合える、とても温かい、感動の時間にみんなが包まれた。そんな体験を一緒にできて、本当に嬉しく思います。
また、チームで共通認識を持つことができたのもよかったです。例えば、全員が「ポラリティ」という知識を得ることで、「この意見も一つの視点なんだ」と互いに理解できて、「じゃあ第三の極を出すとしたら?」というような議論に発展させられ、意思決定の質が高まる土台ができた感覚はありますね。
また、経営チームは、組織の雰囲気やカルチャーを作る中心にいるという認識を新たにし、どういったカルチャーを作りたいのか、全員で深く考える機会にもなりました。
以前はトップダウンで物事が進んでいましたが、今では現場の声をしっかり聞いてから決定するようになり、その変化が組織全体に良い影響を与えていると感じます。内省し、自分自身を見つめ直しながら、他者との関わり方を考えることで、よりポジティブな影響を与えられるようになったのではないでしょうか。
野﨑氏
今の山田の話で、私もすごく印象的なことがあります。
最近の会議では、提案に対して必ず山田から「その提案に関わる人、影響を受ける人たちの声を聞いたのか?」と問いかけられるようになりました。これは、単にメリット・デメリットや経営のインパクトを考えるだけでなく、従業員の声を聞いた上で意思決定をするという姿勢を愚直に実行している証だと思います。
最近では、現場からも「話を聞いてもらえる」という声をよく耳にします。提案がすべて通るわけではないものの、まずは聴いて受け止めてもらえるという認識が広がっていることが、1年前との大きな違いだと感じています。

CoachEdを一言で表すとどういうサービスだったと言えますか?
野﨑氏
想定外を一緒に楽しめるサービスですね。受け手や受け手の環境によって、予定していたものとは違うことが起こった時に、コーチと一緒に受け止めて、向き合っていくことを楽しめるのが特徴だと思いますね。
山田氏
私にとっては「優しい伴走者」というイメージがあります。優しさとか愛とか、そういう言葉がぴったりのプログラムというか。半年間、コーチの存在ももちろんですが、CoachEdがあることで励まされ、勇気づけられ、大きな力になったと感じています。
人のモチベーションは、うまく物事を達成できたときや、前に進めたと感じるような、ポジティブなものが一番モチベーションになるんだということを、身をもって感じました。
以前の私は、危機感や外部的な動機付けで人を動かそうとしがちでした。ですが、それよりも内発的な動機や、自分ができたことに目を向けて、少しずつ進んでいるといった感覚が一番の動機になるということを理解しました。これからそういうポジティブなカルチャーを作りたいなと思っています。

穏やかさと力強さがセットになった感じがいいですね。CoachEdはどういう方にお勧めだと思われますか?
山田氏
変わるきっかけ、変わる理由を持った人だと思います。コーチャブルな人とも言えるかもしれませんが、自分の「もっとできる」というところにちゃんと向き合って、行動ベースで実践できる方が、このプログラムの効果を最大化できるんじゃないかなと思います。
野﨑氏
二つあります。一つは柔軟な対応でサービスを提供してくださるので、変化が早いチームや会社にはフィットしやすいと思います。
もう一つは、再現性が非常に高いサービスなので、学びを継続的に発揮できることに期待している方に適していると思います。どうすれば同じように再現できるかを具体的に示してくださるので、「その場限り」というものがありませんでした。

ありがとうございます。
改めて、ここからどんな組織を目指していくのかを聞かせていただけますか?
山田氏
従業員一人ひとりが主役となるような会社を目指したいと考えています。ですのでそうした機会をもっと増やしたいですし、働きやすくやりがいのある会社に近づけていきたいですね。
そして、一人ひとりが自分で決断し、行動できる自律分散型組織にするという大きなビジョンも持っています。そのために、コーチングのようなコミュニケーション手法が社内でもっと広まって、フィードバックし合える環境を作っていけたらと考えています。
野﨑氏
私たちはチャレンジを通じてイノベーションを起こし、財務的にも成長を続けていきます。そのためには、チャレンジする人とそれを支える人、二つの役割が重要です。今回得たコミュニケーションを活かし、それぞれの役割に最適な支援を行って、互いに支え合う職場環境をさらに広げていきたいと考えています。

お話しいただきありがとうございました。
これからも中央軒煎餅のファンとして、応援しています!

山田 宗
株式会社中央軒煎餅代表取締役 青山学院大学国際政治経済学部在学中に米国公認会計士試験に合格し、卒業後は日本とアメリカのビッグ4にて会計監査業務に従事。2011年に家業である中央軒煎餅に入社し、2020年3月に代表取締役に就任。「ものづくりのメーカーから、笑顔づくりのクリエイターチームへ」というビジョンの下、米菓でもっと社会の役に立つ企業になるべくユニークな企業と商品づくりに邁進している。
野﨑 佳彦
株式会社中央軒煎餅取締役 中央軒煎餅に新卒で入社し営業部に配属となる。法人営業として全国で営業活動を行い営業管理を経て生産部に異動。工場では生産管理を担当しながらISO9001やHACCPを導入。その後包装事業の業務委託を実現し本社の管理部に異動。管理部では財務や総務経理などを統括し本社が現場支える取り組みを開始。2022年に取締役となり現在は経営チームの一員として働きがいづくりと財務的成長実現に邁進している。
[文] 栗原 京子
[写真] 大倉 英揮
STEP
01.
現状や課題感を伝える

現状や感じていらっしゃる課題感をお話しいただき、状況と根本要因を整理します。
STEP
02.
要因の見立てと解決策を聞く

現状・課題・ご希望に応じて、解決策をご提案します。
STEP
03.
理想に向けたアプローチを決める

実現に向けてのロードマップや最初の一歩をご提案します。
STEP
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現状や課題感を伝える
現状や感じていらっしゃる課題感をお話しいただき、状況と根本要因を整理します。
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02.
要因の見立てと解決策を聞く
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理想に向けたアプローチを決める
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