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大木ヘルスケアホールディングス株式会社

会社が成長し続けるためにボトムアップ型組織へ舵切り。江戸時代から続く会社の改革に向けた覚悟(導入背景・実施内容・効果について)

会社名

大木ヘルスケアホールディングス株式会社

受講者・チーム

松井 秀正 / 山岡 研一

会社規模

  • 300-1000名

利用サービス

チームコーチング、チームトレーニング、パーソナルコーチング、パーソナルトレーニング、社内浸透施策、全社ワークショップ

受講生インタビュー

会社が成長し続けるためにボトムアップ型組織へ舵切り。江戸時代から続く会社の改革に向けた覚悟(導入背景・実施内容・効果について)

ボトムアップ型組織への変革を伴走する、CoachEdの法人向けトレーニングとは

2024/9/6

創業360年余の歴史をもち、OTC医薬品を始めとするヘルスケア商品の流通を担う大木ヘルスケアホールディングス株式会社は、長くトップダウンで組織を率いてきました。トップダウンだからこそのメリットを理解しながらも、時代の変化をふまえ、現場が自ら考え行動する組織へ変わらなければ会社の未来はないと強く感じ、ボトムアップ型組織に変わる道を選んだ同社。長い歴史をもつ企業が組織文化を大きく変えていく場面で、なぜ全社をあげてコーチングを学び、組織に取り入れていくことにしたのかお話を伺いました。

期待

・従来のトップダウン型組織から、現場が自ら考え判断し行動するボトムアップ型組織への変革

・組織を変えるために、コーチングの考え方を取り入れたいが、自社に適した導入のあり方を探したい

効果

・会社が本気でボトムアップ型組織に変わるという認識を共有できた

・リーダーの関わり方が変わり、組織変革が始まる実感を現場にもたらした

・ボトムアップによる提案が増え、不満を言うだけの人は減り、「自分たちが会社を変えていくにはどうすればよいか」と考える人が増えた

    組織にコーチングを浸透させる仕組みを作りたいから、コーチェットを選んだ

    ー御社の事業内容と、お二人の役割について教えてください

    代表取締役社長 松井秀正(以下、松井)氏

    弊社は1658年に家庭薬製造販売業として創業しました。長い歴史のなかで事業と組織は変化し続け、現在は卸売業を中心とするホールディングカンパニーとなっています。ドラッグストア、スーパー、ホームセンターなどで取り扱うOTC医薬品流通のシェアは3割を超え、卸売業が弊社の根幹ですが、昨今は卸の中抜きなどを指摘する向きもあり、従来型のビジネスモデルでは立ち行かなくなると考えています。

    そのような問題意識のもと、弊社は、商品を配送するだけの卸売業から脱却し、小売店舗の店頭づくりや商品開発に深く関与する提案型の新しい卸売業を目指し、組織作りを進めています。商品の企画・開発から配送まで、全てを自社で手掛ける強みを生かしながら、店頭の品揃えやカテゴリー展開のサポートを行うパートナーとして、得意先様のお役に立てる存在でありたいと考えています。

    私は、大木ヘルスケアホールディングスの最高経営責任者として、グループ全体の経営に加えて、OTC医薬品やヘルスケア商品の普及活動を始めとする環境整備などの業界活動のお手伝いもしております。

    インタビュワーを見ながら語る松井氏の写真

    (松井氏)

    取締役執行役員 山岡研一(以下、山岡)氏

    業務本部長兼経営企画室長として、ミドル・バックオフィス業務と経営方針策定のサポートなどを担当しています。社長の考えや経営方針を社内に浸透させることや、社員が働きやすい環境を整えることなどをしております。今回のコーチングの導入にあたっては、パートナー探しから浸透施策の実施まで、プロジェクトマネージャーとして携わっています。

    ー組織改革のためにコーチングの導入を検討しているとご相談をいただきましたが、組織改革に着手された背景と、コーチングに興味を持たれた理由など教えてください。

    松井氏

    弊社は、日本にドラッグストアが定着する以前から、流通業務を担ってきました。当時は、「ドラッグストアとはこういうもの」、あるいは、「ドラッグストアに求められる商品と、それを支える流通はこうあるべき」というように、社員一人ひとりに細かく説明しながら指示する必要があったため、トップダウン型組織が非常に効果的に機能していました。

    しかし、現在では、生活者のニーズが多様化するに従い、ドラッグストアも地域や店舗ごとに商品や販売方法をカスタマイズすることが当たり前になりました。私たちも、得意先様に対して、「なぜこの商品が必要なのか」や、「どのように販売するのか」などの提案をする存在へと変化しなければなりません。従来の卸売業の枠を超えた「需要創造型中間流通業」として成長するためには、トップダウン型組織から、現場が自ら考え判断し行動するボトムアップ型組織へ変革することが必要不可欠でした。従来の延長線上には弊社の将来はないと考えるほど、強い危機感として捉えていたのです。

    私は、2021年に最高経営責任者に就任して以降、「現場で考えて行動できる組織に変革する」と何度もメッセージを発信し続けてきました。しかしながら、トップダウンからボトムアップへの組織変革の必要性、緊急性、「変わらなければならない」という危機感を全社が共有することはとても難しいと感じる日々でした。

    たとえば、支社の経営指標をベースとして、支社長に経営者意識と支社経営責任をもつことを促してみましたが、なかなかうまくいきません。長年トップダウンによる指示に従って動いていた組織で、急に自分で経営を考えることが難しいのは当たり前ですよね。常日頃から自分で考えて行動することが重要であり、その習慣を組織に浸透させる施策を検討していた際に、相手の考えを引き出すアプローチであるコーチングが有用ではないかと思い至りました。

    また、組織変革を進めるなかで、上司と部下の関係性を見直す必要性を強く感じたことも理由の一つです。「上司の言うことを聞け」という文化が残る組織では、現場で自発的に判断して行動を起こしても、上司から「なぜ事前に相談しなかったのか」と叱責される状況が生じていました。人事面や労務面でのトラブルが発生し、離職者が増加するといった課題にもつながっており、対処すべきタイミングだと捉えました。

    上司は、部下をサポートし、部下の力を最大限に引き出す役割を担う。この認識を組織全体で共有し、実践していくためにも、コーチングが有効なアプローチになるのではないかと考え、パートナーとして伴走してもらえるサービスを調べました。

    インタビュワーを見ながら語る山岡氏とその隣に座り資料を見る山岡氏の写真

    (左から:松井氏 山岡氏)

    ー数あるコーチングサービスの中から、CoachEdを選んでいただいた決め手はなんですか?

    山岡氏

    コーチングを組織に導入することをサポートするサービスは多くなく、組織のさまざまな立場の人間がコーチングを学ぶことができ、組織にコーチングを浸透させる仕組みを一緒に取り組んでくれるサービスはコーチェットさんだけでした。

    松井氏

    弊社は、企業文化や組織そのものを変えるために、コーチングを機能として取り入れたかったので、ただ理論を学ぶとか、経営者が個別にコーチングを受ける、といったサービスやコンサルティングを求めていませんでした。

    大木を主語として「こういうことをやりたい、こうありたい」を実現するために必要なコーチングサービスをカスタマイズして、フレキシブルに対応してくれ、伴走型のプログラムをつくってくれたのはコーチェットさんだけでした。

    ▼プログラムの全体像

    資料ダウンロードボタン

    組織改革に本気で取り組む覚悟と姿勢を具体的に伝える全社員研修会と浸透施策チーム

    ーありがとうございます。最初に経営層3名にトライアルを受けていただいた後、全社導入が決定し、全社員研修会でコーチングワークショップを実施しました。全社導入に先立ってワークショップを実施した背景を教えてください。

    松井氏

    会社が本気で組織を変えよう、会社が変わろうとしていることを社員が明確にわかる形で示したのが、全社員研修会でのワークショップでした。私から説明するだけでなく、コーチェットさんから直接お話ししていただくことで、外部の力も借りながら、人もお金も時間もかけて本気で取り組んでいくのだと、導入のスケジュールと共に公表する機会を持ちたかったのです。

    山岡氏

    社長から社員に対しては、ボトムアップ組織への変革を繰り返し丁寧に、そして強く訴えかけていたのですが、納得感をもって受け入れられることはすごく難しいと感じていました。

    「具体的にどう変えていくのですか」という社員の声に応えるためにも、「会社として変わるための方法を提供します。それがコーチングです」と示す必要がありました。でも、コーチングと言われるだけではよくわからないので、コーチェットさんを招いて、教えてもらうと同時に、社員同士でコーチングを体験する機会を作りたかったのです。

    コーチング体験は、恥ずかしがってやってもらえないかと心配しましたが、みんな一生懸命やってくれました。全社員が「なるほど、こういうことをやっていくのか」と体感して、会社が本気で取り組んでいると実感できたと思います。スタートラインとして、全社員研修会はとても良いきっかけになりました。

    インタビュワーに語る松井氏の写真

    ーワークショップを受けて、社員の方からはどのような反応や感想がありましたか?

    松井氏

    本当にやるんだ、という声が聞こえてきました。上司と部下の関係を変えると聞いても、本当なのか、と疑問に思っていた社員も多かったと思います。アンケートで「社長が本気だと少しわかった」、97%が「自分たちにコーチングは必要だ」と回答していたので、最初のきっかけとしては機能したと思います。

    今までの全社員研修会は、私や各部署の長が一方的に喋る座学が多かったので、実地体験を取り入れたこともインパクトがあったのではないかと思っています。

    ー全社員研修会のワークショップ経て、ミドルマネジメント層からCoachEdの受講がスタートしました。ミドルマネジメント層からスタートされたのはどうしてですか?

    松井氏

    文化は、そんなに簡単に変えられないです。私を含め、何十年も当たり前にやってきたこと、当たり前だった文化・習慣を変えるのは、すごく難しい。なので、現場に近く影響力もあるミドルマネジメント層からコーチングを導入していくことで、現場から文化を変えていく力にできればと思ったのです。

    ー受講された方はどのような反応がありましたか?

    山岡氏

    「ミドルマネジメント層」の言い方を変えると、「次世代の経営陣」になります。次世代を担う人たちだからこそ、「自分たちの組織・会社をどのようにしていきたいですか」という問いかけから始まるコーチングがとても良い刺激になったようです。

    コーチに問いかけられるだけでなく、お互いに話し合い、傾聴して、相手の言葉をどんどん引き出すことを通じて、組織の課題を自分ごととして捉える機会になったと思います。

    メンバー同士が率直に意見を交わし、引き出し合う経験があまりなかったので、とても刺激的だったようです。「あの人がこんな意見を持っていたのか」など、非常に新鮮で面白かったと聞いています。

    コーチングのスキル・考え方を学ぶ新鮮さもさることながら、「会社をどうしていきたいか」を率直に話し合える場になってとても良かったという意見が多かったです。

    松井氏

    そうした感想を聞きながら、とても喜ばしい気持ちになる一方で、社員が心の中で思っていたことを今まで拾い上げられていなかったことに気づかされました。

    会社は、本来は社員も一緒に試行錯誤しながら組織づくりをするところだと思います。しかしながら、弊社は、歴史があり、長くトップダウンでやってきたこともあって、既にある組織に自分をどうアジャストしていくかを考えることが当たり前になっていました。ハッとさせられましたし、正していかなければならないと、改めて思いました。

    インタビュワーを見ながら語る見つめる松井氏と手元を見る山岡氏

    ーミドルマネジメント層の受講と合わせて、全社浸透施策チームを組成し、コーチェットのコーチ・トレーナーも交えて対話をしながら具体的な施策の検討を進めています。まだまだ取り組みの途中ではありますが、浸透施策チームへの期待やこれまでに得た変化についてなど教えてください。

    松井氏

    組織の中にしっかりとコーチングの考え方を浸透させるためには、自分たちで「コーチングとは、こういうものだ」と話ができる土壌と人を育てていく必要があるので、浸透施策チーム組成は必須のものと考えていました。ミドルマネジメント層の研修と浸透施策を一緒に進めてもらうことで、自分たちの組織にコーチングを取り入れやすくなると考えています。

    また、組織づくりにはティーチングが必要な場面も当然ありますので、企業文化の全てをコーチングとするつもりはありません。ティーチングとコーチングが両輪となって、うまく機能する組織づくりを考えています。

    山岡氏

    浸透施策チームのメンバーも、組織に浸透させるうえで直面している課題や障害に奮闘している状況です。まさに生みの苦しみです。たとえば、「浸透施策の取り組みを理解してくれない上司」がいた場合など、その人とどういう話し合いをして、理解して協力者になってもらうのか。ボトムアップ型組織として、いくつもの壁をブレークスルーする方法をこのメンバーで考えて欲しいと思います。

    苦労しながらも、壁を乗り越える喜びを体験してもらい、それを順繰りに多くの社員に経験してもらうことで、組織の風土、文化になっていくと思います。

    重複しますが、コーチングが全てではなくて、ティーチングも必要です。両方を弊社らしくミックスしていく方法は自分たちで探すしかなくて、それを探すためにも浸透施策が必要だと考えています。

    浸透施策のメンバーには、一つの結論や正解を探そうとするのではなく、それぞれなりの答えを探してもらいたいと思います。今は期待を寄せている段階で、成果はこれからです。

    ー我々もコーチングは手段の一つにすぎないと思っているので、両輪で活用していく話が進んでいることを嬉しく思います。浸透施策のメンバーは、具体的にどういったお話をされているのでしょうか?

    山岡氏

    ポジティブな話とネガティブな話が飛び交ってるようです。メンバーを立候補と指名で選んでいるので、そのような両面があることは仕方がないと思っています。

    まずは半年ぐらいで、それぞれが答えを探して共有し合うことが一つのゴールだと思っています。模索している途中ですが、どういう答えが見つかるのか楽しみにしています。焦ってはいないですし、急かすつもりもありません。私自身は答えを探すうえでのサポートに注力していきたいです。

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    組織改革を急かさない。文化を踏襲するだけの組織から、自ら考え文化を作っていく組織へ

    ーこの段階からボトムアップに取り組もうとされていることが伝わってきます。浸透施策メンバーと松井さんのミーティングの場も設けて、「そもそもボトムアップって何なんだろう」といった話もされていました。松井さんにとってどういった時間だったのでしょうか?

    松井氏

    長い歴史があることから、これまでの人たちがつくってきた文化や慣習を勉強して踏襲することに意識が向いてしまい、「うちの会社はこういう会社だから」と、既にあるものに自分をアジャストするだけの組織になっていました。「自分たちで考えなければならない、企業文化をつくり直す」と言ってはいたものの、それが難しいほどに深く根付いている歴史があることを、私も改めて認識しました。

    そのような組織にコーチングの考え方が入ったことで、「自分たちが会社を変えるためにはどうすればいいのか」と考えるきっかけが生まれました。既にある文化や組織を自分たちがつくり直していくんだという考え方が徐々にメンバーに芽生えてきていると感じます。

    ー文化として根付くことを考えた時に、どういう状態であれば達成した、根付いたと言えそうですか?

    松井氏

    自分が働きやすい会社、自分がやったことが報われる組織になったと社員が思ってくれることが、まず一つのゴールだと思います。

    山岡氏

    会議でインタラクティブに意見が出るかどうかでしょうか。トップダウンは一方的な指示となりがちですが、社内会議でいろいろな意見があちこちから飛び交うようになることが、効果が出ている、ボトムアップが進んでいると実感できると思います。

    ー組織文化の改革をどのくらいの期間で達成したいとお考えですか?

    松井氏

    弊社は、ドラッグストアの発展と共にOTC医薬品やヘルスケア商品の流通ビジネスを成長させてきました。ドラッグストアの発展に20~30年を要したように、トップダウン型組織を機能させるために同じくらいの時間をかけて取り組んできました。

    したがいまして、「需要創造型中間流通」という新しいビジネスモデルと、新しいボトムアップ型組織の確立にも20~30年かかると覚悟を決めて取り組んでいます。

    今回の取り組みは、新しいビジネスの成長の第一歩にすぎません。新しい組織文化が浸透し、現場に根付くには10年以上の年月を要することを念頭に置いて、長期的な視点で取り組んでいきたいと考えています。

    意思決定プロセス・実行プロセスに関する記事はこちら
    会社が成長し続けるためにボトムアップ型組織へ舵切り。江戸時代から続く会社の改革に向けた意思決定の裏側

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松井 秀正
大木ヘルスケアホールディングス株式会社代表取締役社長
株式会社大木代表取締役社長
大木製薬株式会社代表取締役社長
1999年株式会社大木入社。2006年同社取締役、2010年同社代表取締役副社長、2015年大木ヘルスケアホールディングス代表取締役副社長兼統括管理本部長、2018年代表取締役社長就任。

山岡 研一
大木ヘルスケアホールディングス株式会社取締役執行役員
株式会社大木取締役執行役員業務本部長兼経営企画室長
金融機関等を経て、2020年株式会社大木経営企画室長、2023年取締役執行役員業務本部長、2024年大木ヘルスケアホールディングス株式会社取締役執行役員。

[文]栗原京子

[撮影] 大倉英揮

あなたのチームの現状や課題感について一緒に考えてみませんか?

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01.

現状や課題感を伝える

現状や感じていらっしゃる課題感をお話しいただき、状況と根本要因を整理します。

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02.

要因の見立てと解決策を聞く

現状・課題・ご希望に応じて、解決策をご提案します。

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03.

理想に向けたアプローチを決める

実現に向けてのロードマップや最初の一歩をご提案します。

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