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株式会社タクティブ

「横の壁」が壊れるような体験。 『PEER+』が組織に一層の厚みを加えた 

会社名

株式会社タクティブ

受講者・チーム

駒井 亮

会社規模

  • 51-100名

利用サービス

チームトレーニング、PEER+(ピアプラス)(15名)

受講生インタビュー

「横の壁」が壊れるような体験。 『PEER+』が組織に一層の厚みを加えた 

「横のつながり」でコーチングし合う『PEER+』が組織にもたらすものとは。

2024/5/29

「縦のマネジメント」の限界を超えて、メンバー同士が自律的に相互育成し合う「ピアコーチング(横のつながり間の相互コーチング)」は、新しい育成・マネジメントの方法として注目されています。 日本初&唯一のピアコーチングツールである『PEER+(ピアプラス)』を、卓球スクールを運営する株式会社タクティブのみなさんに実践していただきました。同社代表取締役社長 CEOの駒井亮氏に、率直な感想や効果について聞きました。

期待

●上司・部下の1on1による管理職クラスの負担を軽減したい
●マネジメントだけではなく、お客様へのサービス面にも応用したい

効果

●メンバー同士の「横の関係性」が強化された
●お客様へのサービスの質が大きく変わる可能性が見えた

    「コーチング」がお客様サービスにも生きることへの期待

    まず最初に「タクティブ」とはどんな会社なのか、事業内容を教えてください。

    駒井亮(以下、駒井)氏

    簡単にいうと、趣味やスポーツを通じて顧客の心身の健康を増進することを目指し、卓球スクールを運営している会社です。コーチがひとりひとりコミュニケーションをとりながら、個別化された卓球のレッスンを提供しています。グループもありますが、メインはパーソナルレッスンです。

    吉田

    コーチングには、もともと興味をお持ちだったと伺いました。

    駒井氏

    そもそもスポーツの世界にも、競技力を上げるためのコーチングがありますよね。でも、われわれのビジネスとしては、どちらかというと、競技のプロを育てるようなコーチングよりも、ビジネスコーチングの考え方とか育成プログラムのほうが合っているんじゃないかなと思っていました。

    ちょうど弊社のコーチの人材育成を考えなきゃいけない時期でもありまして、事業内容的にもビジネスコーチングと親和性があるんじゃないかと思い、当時はその界隈の人たちに話を聞きまくっていました。そのなかでコーチェットの方にお会いし、30分くらいお話を聞いたというのがきっかけです。

    吉田

    まずは研修を一度やらせていただいたんですよね。

    駒井氏

    はい。コーチングとは何かを、マネージャー以上がまず理解しようということで。私を含めて5名ぐらいの集団研修を3時間ぐらい提供していただきました。

    吉田

    その後「PEER+」をご紹介させていただきましたが、興味を持たれたポイントはどのあたりだったのでしょうか?

    駒井氏

    そもそもピアコーチングというものを知らなかったので、そういう考え方があるんだな、ということがひとつ。それに、これまでずっと社内で1on1をやってきたんですけど、上司が複数の部下に1on1の対応をするという形だったので、管理職の負担、特に時間的な負担が大きかった。それがフラットな関係でできるのは面白いなということで興味を持ちました。

    1on1を週次でやっていたので、1日とか半日が1on1で潰れてしまうということもあり、それなりに大変で。少し頻度を落とすことも検討してたんですが、それを補う形でフラットな形でできるのであれば、それもいいなと。

    開いたパソコンの前で身振り手振りをまじえて語る駒井氏の写真

    吉田

    やってみようかなと考えている時に、不安だったことや不明点はありませんでしたか?

    駒井氏

    特になかったですね。もともと1on1をやっている組織だったので拒否反応もないですし、みんなが興味持ちそうな内容だったので。初めは一部のメンバーだけでやる予定だったんですが、社内で公募したら「自分もやりたい!」というメンバーが集まってきて。結局15名が参加したという流れでした。

    吉田

    たくさん手が上がったのは、予想外だったということなんですね。

    駒井氏

    そうですね。みんなそういう勉強をしたいというのはよく言ってました。過去にフィードバックスキルの研修をやったことがあって、その時は「上司から部下に対するフィードバック」というテーマだったんですが、それをお客様サービスに活かし始めるといったことを実践していたんです。だから、今回もマネジメントに使えるというだけではなく、お客様サービスにも生きるんじゃないかという思いが、みんなの中にあったんじゃないかなと思います。

    自分も聞いたから話せる、話したから聞ける

    吉田

    駒井さんは私(インタビュアー:吉田)と二人でピアコーチングをやらせていただいています。以前やっていたコーチングと、似たような部分と違う部分があるかなと思うんですが、どんな印象でしたか?

    駒井氏

    コーチングを自分が部下にする場合でも、誰か外部の方にやっていただくっていうという体験でも、やっぱり「コーチとクライアントの関係性」になりすぎる感じがありますよね。今回、ピアコーチングした時には、そこが入れ替わるので、対等な関係を維持しやすい感じがありました。

    以前にコーチングを受けたときは、自分が一方的に聞いてもらうこと自体になんとなく申し訳なさがあったんですけど、どちらもできるのは気が楽というかフラットな感じがしますね。

    吉田

    一方的に聞いてもらっているだけということにも遠慮がある、と。

    駒井氏

    自分も聞いたから話せる、話したから聞ける。あれは結構不思議な感じというか、新しい感覚でしたね。

    吉田

    先ほどフィードバックスキル研修の話をされていましたが、利害関係がある中で純粋なフィードバックをすることって、なかなか難しいですよね。

    駒井氏

    やっぱり、上司と部下という関係性だと評価も混ざるので、純粋なフィードバックは難しいんですよ。でも、ピアコーチングみたいな形だと、対等な立場ですし、それぞれが評価権限を持ってるわけではないのでやりやすいです。

    吉田

    やってみて印象に残ったことはありますか?

    駒井氏

    通常のコーチングだと、例えばコーチの方から問いやフィードバックをもらう場合でも、その相手のことをよく知らないっていうシーンが結構あります。自分のことはたくさん話すのでお互いの共通認識になるんですが、目の前の相手(コーチ)がどんな人なのか結構わからないものじゃないですか。

    でも、ピアコーチングだったら、前の段階で相手の話を聞いた上で今回は自分が話してっていうことができるので、こういうコンディションでこの人が聞いてるんだな、今こういう状態なんだなとかいうのがわかると話しやすい。

    とくにプロフェッショナルのコーチだと、自分のことより話し手側にフォーカスしてくださる。でも実は相手のことをわかっているほうがちゃんと話せるということもありました。いまこの瞬間にどういう感じなのかみたいなことがわかるのは面白かったですね。

    吉田

    コーチとクライアント、上司と部下といった固定された関係ではない、相互の関係で発生するものがあるんですね。

    上司には話せないことがあった

    駒井氏

    数年前から1on1はすごく普及して、あらゆる企業で実践されていると思います。確かに上司・部下という縦の関係性でのコミュニケーション量は一気に増えたと思うんですけど、横との関係性って、昔とそんなに変わってないんじゃないかなと思うんです。だから、ピアコーチングは、そこの補完というか、そこにすぽっと入るようなものなんだなというふうに理解しました。

    今回、メンバーからのアンケートを見てみると、 上司との1on1とは違う体験だったというのは、みんな言っているので、そこが大きかったんじゃないかなと思います。ふだん上司との1on1で全部話せてないという認識がある人もいた。そういう認識はなかったけれどもフラットな関係でやったときに、いつもの1on1で全部話せていたわけじゃなかったということが後からわかったという人もいて、そこが面白かった。縦のラインを強化するだけでは限界があるのかも知れないということに気づかされましたね。

    組織の中で「問い」が共通言語に

    吉田

    PEER+をやる前と後とで、会社のなかに何か変化とか影響のようなものを感じたりしますか?

    駒井氏

    コーチングの概念に「問い」っていうものがあるじゃないですか。その「問い」っていう言葉がメンバー同士のやりとりのなかによく出てくるようになりましたね。今まで組織の語彙のなかにはなかったんです。「フィードバック」はあったし、何か伝えるとか教えるっていうことはあったんですけど、相手に「問う」みたいなのがなかったのがちょこちょこ出てきたのは、明らかに大きく影響を受けていると思います。

    吉田

    そういった概念はチームや組織に何をもたらすのでしょうか?

    駒井氏

    われわれのサービスは卓球のレッスンなので、単純に捉えると、「できる人ができない人に教える」みたいなことになるんですよね。みんな10年くらい選手経験もあって練習もたくさんしてきたから、お客様にそれを教えられるっていうのがあります。でも、それだと限度がある。突き詰めて考えると、お客様はどんどん上達されるので、いつか抜かれるわけじゃないですか。その時に何を教えられるのか。

    それに、うちのコーチとお客様っていうのは、年齢が違うんですよ。うちのコーチは20代が中心で、お客様は中高年の方が多かったりします。だから、20代のいい打ち方とか体の使い方がそのまま中高年の方にとっていいというわけでもなくて、そういう意味ではコーチ側が知っていることを知らない人に教えるっていうティーチングだけの構造の限界はまああるだろうと。

    そのときに「問い」っていう言葉が浸透したとしたら、相手のなかに答えがあって、それをどう引き出していくかとか、お客様ご自身の考えとか、どういうふうにやりたいことを見つけるために支援していけるのかとか、そっち側に目線がうつっていくんじゃないかなと思っていて、そういう意味でとてもいい傾向だと思っていますね。

    例えば、肩が上がらなくなったというお客様に、肩を上げる打ち方しか知らない若いコーチが自分のやり方を教えたら、もっと肩が痛くなるだけですよね。そうじゃなくて、昔はできたことができなくなっていくなかで、どうやりくりしていったかって、実はお客様のほうがよく知ってると思うんですよ。今回ピアコーチングにメンバーが触れてくれて、教える側が中心じゃなくて、楽しまれたり学ばれるほうが中心だというような、いい方向の考え方に行くんじゃないかなと思いますね。

    相手の動機付けを引き出すお手伝いをする

    吉田

    相手中心の考え方とか答えが相手にあるというのは、まさにコーチングでよく言われることでもあります。正解が自分のなかにあるからこの通りにやってくださいっていうことに限界があったり、そうでない場面が多いということなんですね。

    駒井氏

    競技として勝っていくみたいな話だと成果が明確なのでわかりやすい。でも、うちのお客様の場合は、勝ちたい方だけじゃなくて、健康のため、友人を作るため、あるいはストレス発散とかいろんな動機が混ざってるようなものなんですよね。そういう意味でもうまく引き出して言葉にすることをお手伝いして、言葉になったらそれに向かって一緒に頑張っていくっていうやり方。それが学べたのが大きいかなと思います。

    横の壁が壊れるような体験

    吉田

    参加されたメンバーのみなさんは、担当する店舗も違う、いろんな組み合わせのピアで実践されていらっしゃいました。お互いに様々な刺激を受けあったんじゃないかと思うのですがどうでしょうか?

    駒井氏

    そうですね。上司・部下のような縦の関係ではなく、あくまで横の関係性のピアなので、評価されるような恐れもなく、本当の意味での相談というか課題が出てきているんだろうなと思います。

    みんな、日報とかでピアコーチングやってこうだったというようなことは言及していましたので、いい体験だったんだと思います。すっきりしたとか、次のアクションが決まったとか。

    横の壁が壊れるような経験だったと思いますし、横の関係が良くなったなって。だから、日常的にこういうこと(ピアコーチング)をやってもいいんだなって思います。

    うちはそれなりにレポートラインを気にする会社で、結構縦をちゃんと通そうみたいなのがあるが故に横が弱くなるようなところがあって。横の重要性を再認識した機会だったし、そこを重視するにはどうすればいいかというと、今回のようなピアコーチングがひとつの手段になってくるのかなと思いますね。

    吉田

    話す場だけを作っても雑談で終わってしまうこともありますよね。PEER+ではセッションガイド=台本を用意していて、雑談にはならないような設計にしていますが、この点はいかがでしたか?

    駒井氏

    参加者共通の体験ができて、共通理解が増えるので、セッションガイドがあるのはとても良かったですね。はじめは大丈夫かなと思ったんです。固くなりすぎやしないかとか、本当に形だけにならないかな、コーチングそのものの良さが出るのかなみたいな心配はありました。その場とか即興性がないとダメなんじゃないかなって思ったんですけど、どうやらそうでもなさそうで。即興するための土台として活用できればいい。同じコンテンツを二人で話して意味付けしていって、それが組織にちょっとずつ厚みとして定着していくという感じはあるなと思いました。二人で話し合ってネクストアクションを決めてっていう感じは、そのまま行動につながってきそうな感じはしました。

    吉田

    結構皆さん、アクションを決めて、どう実践に移していくかということは意識されていたんですね。

    駒井氏

    そうですね、決めていたと思います。

    対人支援サービスの企業や職種に『PEER+』をすすめたい

    吉田

    PEER+は、こういう人たち・こういう会社・こういうグループにお勧めというのはありますか?

    駒井氏

    やっぱりわれわれの会社みたいに対人支援のサービスをやっている会社にはとてもいいと思います。お客様への提供価値を上げていきましょうみたいな活動はたくさんありますけど、メンバー同士でコーチングすることでお客様への提供価値も上がるっていうのはすごく面白いと思います。

    例えば、美容師さんとか看護師さんとか、そういう「人と話すこと」とか「人と関わること」を仕事にしている人にはフィットするかなと感じます。その観点でいうと、マネージャーも同様に対人支援の側面があると思うので、そこにもハマるなというふうに思います。卓球コーチにしても、美容師さんにしても、みなさん忙しいとは思うんですけど、それでも横のところに投資できると、組織の状況とかメンバー間の関係が劇的に変わるんじゃないかなと思います。

    それに、あんまりコーチングに触れたことがなくて、初めて実践するみたいな人は、新しいことも知ることができるし、話せるし、次のアクションも決まるしっていう感じだったと思っていますね。経験が少ないメンバーも新鮮さとか、心理的安全な場で1回目のトライができるみたいな価値があったように見えました。

    吉田

    最後にPEER+を一言で表すとどんなサービスだと思いますか?

    駒井氏

    コーチングをチームで一緒に体験できるプロダクトですかね。外部のコーチにそれぞれコーチングを受けたり、それぞれ学ぶのもよいことですが、メンバーの共通体験になりにくい。PEER+で同じセッションガイド(台本)があり、全員が同期的に進めると、思い出せる同じ過去の経験ができますし、組織の共通言語を作っていけると思います。

    吉田

    個人の学びとも違う形だということなんですね。

    駒井氏

    そうですね。集団研修だと情報は入ってきますが意味付けが難しくて、1人で学ぶと意味付けはしやすいが組織として共通のものではなく組織には還元されにくい感じがあって、その間という感じがします。同じコンテンツについて2人で話して意味付けしていって、それがちょっとずつ組織に厚みとして定着していくのが面白いですね。リッチなグループワークがずっと続くような感じはありました。

    コーチングに限らず研修の形としてもすごくいいと思います。

    吉田

    なるほど。本日はありがとうございました!

    2人の写真

    左:株式会社コーチェット 取締役 COO 吉田 健吾
    右:株式会社タクティブ 代表取締役社長 CEO 駒井亮氏

駒井 亮

代表取締役社長 CEO
1988年、滋賀県生まれ。大手人材企業やスタートアップ企業にて、主に事業開発業務に従事。2020年に卓球スクールを運営する株式会社タクティブの代表に就任。趣味やスポーツを通じて顧客の心身の健康を増進することを目指し、全国7拠点でスポーツコーチングサービスを展開している。

[文] こばやしゆういち

[写真] 大倉 英揮

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