
会社名
ContractS株式会社 代表取締役社長
受講者・チーム
安養寺 鉄彦
会社規模
31-50名
利用サービス
エグゼクティブコーチング
受講生インタビュー
CoachEdのエグゼクティブコーチングを受けられたContractS株式会社 代表取締役社長 安養寺鉄彦さんにインタビューを実施しました。 2020年にContractSへ入社後、COOとして事業の成長と組織管理の強化に力を注ぎ、共同代表を経て2023年に社長に就任された安養寺さん。役割や立場が変化する中で、メンバーに本当の自分を理解してもらえず、信頼関係の構築に影響が出るという課題を抱えていました。暗中模索の中CoachEdを受講され、自己認識を深められた結果、コミュニケーションの取り方を変え、自社らしさを大切にする組織カルチャーに繋がったとお話ししてくださいました。
期待
・コミュニケーションを円滑にするためにも、社員に自分を正しく理解してもらい、信頼関係を構築したい
・コンテクストを話さなくとも通じ、心理的に安全であるコーチと出会いたい
効果
・自身の感情や考えをストレートに表現できるようになり、信頼関係の構築ができた。その結果組織階層の大きな変革の実現にも繋がった
・自己認識が高まったことを通し、社員全員に興味を持ち観察・傾聴するようになった。その結果ボトムアップ型の動きが増え、「自社らしさ」をより大切にできるようになった

まず安養寺さんと、ContractSの事業内容について教えてください。

ContractS株式会社という契約DXの会社の社長として経営に携わっています。最初はCFOとして入社したのですが、COOを経て、現在は創業社長の後を継ぐ形で代表に就任しました。
ContractSは契約DXのホリゾンタルSaaSとして、契約業務を一通り対応できるサービスを展開しています。特徴は、お客様の業態や契約形態によって対応事項が異なるため、SaaSでありながらもお客様に応じたカスタマイズを通して価値提供を行なうことです。そのため、各社員がそれを実現するために働きやすい環境・カルチャーを作ることを意識しています。まだまだベンチャーですが、大人のベンチャーという感じで、落ち着いたメンバーが多い印象です。


そのような中で、安養寺さんがコーチングに興味を持ったきっかけを教えてください。

社長に就任した当初、僕は裏方として動くことが多かったため、自分を正しく理解してもらえていないことに悩んでいました。端的にいうと「悪いヤツ」と捉えられており、メンバーと衝突するたびに「自分のパーソナリティが理解されていないんだ」と感じていたのです。また、その頃のContractSは、MVVを固め切れていない中で人が増え、ContractSらしさや文化が見えなくなっている状況でした。物事一つ決めるにしても健全に議論が進まないケースが増えて、組織が一つになれていなかったのです。
そうした状況で2代目社長に就任し、創業者のようなカリスマ性や求心力がない中で組織を束ねていかなければならないプレッシャーを感じながらも、「このチームで遠くまでいきたい」という想いは人一倍ありました。より遠くに進むためには会社が一丸となる必要があり、一丸となるためにも自分という人間をちゃんと理解してもらう必要がある。コミュニケーションを円滑にするためにも、自分を正しく理解してもらうことが急務だったのです。
ですが、どのようにして本当の自分を知ってもらえばいいのか、考えても糸口がつかめませんでした。解決の手段を探る中でコーチングに興味を持ち、周りからも進められていましたが、このような重い課題を相談できるコーチがいるのか、本当にコーチングで解消できるのかといった不安もあり、一歩が踏み出せずにいました。
そのような時に、知人から「安養寺さんと合いそうなコーチがいる」と紹介していただいたのが、吉田さんでした。食事をしながら悩みを話していると、「安養寺さんの伝えたいことが伝わっていない状況なので、翻訳者が必要ですね」と返してくださった。その会話がとても心地良く、お人柄も含めてこの人なら素直に話せると思い、吉田さんにコーチングをお願いしました。コンテクストを話さなくとも通じること、心理的に安全であることを依頼するコーチの条件としていましたが、特に後者については吉田さん以外のコーチェットの皆さんからも感じます。

安養寺さんはとても話しやすい印象で、抱えている悩みと人柄にギャップを感じました。人の印象は、役割や肩書きに左右されることもあります。社内では「この肩書きの人はこうあるべき」といったイメージに当てはめたコミュニケーションが行われることもあります。また、”創業者”と”経営者”では、立場も振る舞いも異なります。こうしたいくつかのズレが生じたままのコミュニケーションに、苦労されていたのではないでしょうか。
個人的にお会いした後、まずはトライアルを受けていただきましたが、イメージしていたコーチングとの違いはありましたか?

コーチがたくさん話をしてアドバイスをもらうといったイメージでしたが、実際は僕の中からどんどん引き出していくための時間でした。もちろん引き出されることもあるとは思っていましたが、想像以上に引き出していただいたんですよね。


トライアルを終えてすぐに3ヶ月間のパーソナルコーチングが始まりました。コーチングでは毎回「テーマ」を決めて話すことが多いのですが、そのテーマはどのように決められていましたか?

コーチングを受ける前から日記を書く習慣があって、日記の中に頻繁に登場する悩みをテーマにしていました。例えば、「AさんとBさんの関係が上手くいっておらず自分が間に入っている状況をなんとかしたい」といった具体的な人間関係の悩みや、「自分がどういった人間かを知りたい」といった内容が多かったですね。また、「自分の感情を周囲に伝えられていないと感じているが、感情を全て出すのも自分としてはバランスが悪く感じる」といった話もしましたね。

人間関係・自己表現のあり方に関するテーマを多く扱いましたよね。コーチングを受けると、自分の中の認識が変わって、行動の変化に繋がっていきます。安養寺さんにとっての印象的な認識の変化は何でしたか?

自分と他者の根本は一緒なんだ、と思えたことです。
以前から「自分はマイノリティである」と思って生きてきて、人生の傍にはそうした思いからくる孤独がありました。「自分は自分、人は人」というスタンスでしたし、「超好きな人」と「前のめりで会話をするほど好きではない人」といった境界線も自分の中にありました。
ですが、吉田さんとの会話を通してメタ認知できるようになり、自分と他者が大事にしているものが違っていても、居心地の良さや幸せのために行動しているという部分は同じだと思えるようになりました。そこからは、「前のめりで会話をするほど好きではなかった人」に対してもすごく興味が湧いてきたんです。「特定のこの人がめっちゃ好き」だったところから、「全員好き」と思うくらい気持ちが変わっていきました。
これは、「社員みんなに興味を持つ」ということでもあり、社長としてとても重要な変化だったと思います。


劇的に、ガラッと変わったという体感ですか?

劇的に変わりましたね。

劇的な認識の変化があって、安養寺さんの行動はどのように変わっていきましたか?

1on1の時間を増やすといった変化ではなく、日々のコミュニケーションにおける自分のスタンスが変わっていきました。会話の中で、目の前にいる人が喜んだり幸せを感じたりするのはどういった場合だろうと観察することが増えましたし、人の話をよく聞くようになりました。
意思決定のための材料集めというスタンスで参加していた会議も、他者への興味が湧いて以降は、ファシリテーター的な振る舞いをすることも増え、決定に引っかかりを感じているメンバーの発言に耳を傾けるようになりました。そうすると、メンバーが大事にしたいことやその理由が分かるので、「じゃあこういう案にしたらいいんじゃないか」といった提案が生まれるような会議の流れに変わっていきました。
その頃、メンバーから「柔らかい雰囲気になりましたね」と言われたので、たぶん表情も変わっていたのではないでしょうか。

気づくことはできても行動を変えることはハードルが高いと、コーチをしていて感じます。なぜ安養寺さんはすぐに行動を変えられたのでしょうか。

3つ理由があって、一つ目はあまり参考になりませんが、気づいたら試したくなる自分の特性が大きいと思います。
二つ目は、吉田さんとの時間を有意義にしたかったから。最初の3ヶ月、全6回の受講を終えて延長する可能性もありましたが、少なくとも最初の6回を濃密な時間にしようと決めていました。そのためにも、コーチングの時間で気づきがあって、次回までに試せる機会があれば必ず試すと決めていたのですぐに行動に移せたのかなと。
三つ目は、行動する機会を偶然得られたからです。たまたま僕が他者への興味を持ち始めたタイミングで、社内のメンバー4人で人生をシェアする会があって。その時、参加者の人生を聞いている自分の姿勢の変化にびっくりしました。
そうした機会もあったおかげで、コーチングを受けて行動する良いリズムができたのだとと思います。


なるほど。「自分が誤解されている」という課題はどのように解消されていきましたか?

一定の時間はかかりましたが、会議での振る舞いの変化や自分のちょっとした行動の変化をきっかけに解消されていきました。
僕は感情を出さないようにしていたのですが、出す時はちゃんと出すと決めたことで、自分の人となりも分かってもらえるようになったのではないでしょうか。

ある回のコーチングで、「自分は感情があまり動かないから、他者への感謝ができていないのではないか」という悩みをお聞きしました。感謝が自分にとってどういうものか、社長としてどのように感謝を伝えたらいいかについて話をしましたよね。

その対話で明らかになったのですが、本来の僕は、感情の起伏が激しい人間なんです。しかし、感情をストレートに出しているとコントロールが効かなくなるため、普段は感情をオフにして論理モードで過ごしています。上手く切り替えができたらいいのですが、不器用なので、ずっと論理モードのままになってしまって……。それに、感情を出しすぎると自分らしく仕事ができないし、自分のバランスが崩れてしまう不安もありました。
ですが、論理モードのままでは「誤解された自分」を解消することができないと気づき、年に1回の全社員が集まって感謝を伝える会だけは、感情を全部出し切ると決めて臨んでみたんです。そうすることで、人前でワンワン泣くくらい感情を出していく場面と、論理モードで意思決定する場面を分けられるようになって、自分らしさを知ってもらえる機会が増えました。
感情を出せるようになると、素直に感謝を伝えられるようになり、感謝を受け取れるようにもなりました。


「本当の自分は感情豊かな人間なんだ」と気づいて、場面や役割で論理モードと感情モードを使い分けるようになり、より安養寺さんらしくなっていったなぁと感じていました。安養寺さんがコーチングを受講されてから、組織としてはどのような変化がありましたか?

「ボトムアップで動いていい」という安全性が組織の中で生まれ、それがContractSらしさだと共通認識になったことが、大きな変化の一つです。また、出てきた意見に対してフォロワーシップも増えていきました。
以前は「ContractSはトップダウンなのかボトムアップなのかがわからない」とメンバーからよく言われていました。ボトムアップで動いていいと言われて進めていたのに、突然「ここからは上の判断を仰いで」といった横槍が入って困るといった声も多かったんです。
「お客様起点なら自分たちで創意工夫をして動いてOKだよ。迷ったり困ったりしたらヘルプを出してね」ということは伝えていましたが、そうした不明瞭な部分を変えるために先に動きだしたのはメンバーでした。「こういった工夫がしたい」「こうした取り組みを始めたい」とボトムアップでアプローチがあって、それが形になっていった時に組織が変わり始めました。MVVや人事制度など曖昧だったものがどんどん整ってきて、ContractSらしさも磨かれてきていると感じています。

組織の安全性確保のために、安養寺さんが取り組まれたことはありますか?

コーチングを受けContractSとして大切にしたいものを再定義し、「経営者の役割はメンバーが動きやすい環境を作ること」「分業ではなくチームで動くこと、クライアントのためになることを軸に動くことがContractSらしさ」といったことを発信し続けたことがボトムアップの行動に繋がったのではと思います。また、コミュニケーションパスをシンプルにするために組織の階層を減らしました。

組織の階層を減らすには相当体力が必要だと思いますが、どのようなプロセスで進めていかれたのでしょうか?

その課題にすぐに着手できたのは、マネージャー陣が「このままだとうまくいかなくなる」と、経営層にアラートを出してくれたおかげなんです。
現在のContractSの組織は、経営・マネージャー・メンバーという階層ですが、以前は経営とマネージャーの間にもう一階層あり、組織内のコミュニケーションがうまくいっていないことがわかりました。一階層あることでコミュニケーションパスが複雑になるのであれば、変えた方いいよねということで変えましたが、めちゃくちゃ大変だったという感覚もないんですよ。
手前味噌ですけど、そういうところも含めてContactSはいい会社だと思うんですよ。

僕たちは、お客様のための決定や、僕らの志を実現するための決定であれば、反対されることがありません。もちろんすぐに賛成できない感情や事情を持つ人もいますが、しっかり説明して会話をすれば、「その決定の方がいいですね」と納得してくれます。当時、経営層とマネージャーの間にいた人も納得してくれて、スムーズに組織変更を進められました。

その変更の説明をする際に気をつけていたことはありますか?

ストレートに、課題と自分の考えを伝えることを心がけました。
オブラートに包んでも伝わらないし、解決策が歪んでいってしまいますよね。意見がぶつかってもかまわないと割り切っていた部分もありますが、ストレートに伝えたらわかってくれるはずという信頼があったからできたことだと思います。

コーチングを受ける前だったらどんなコミュニケーションを選んでいたと思いますか?

いやぁ、耳が痛い(笑)。たぶん、オブラートに包んでいたのでしょうね。
以前は、自分という人間が誤解されていて、みんなと信頼関係が築けていないと思っていたので、ストレートに伝えてもハレーションをおこすだけだろうという不安しかなかったんじゃないかなと。
そういう意味では、みんなとのコミュニケーションをすごく怖がっていたし、みんなのことを信じていなかったのだと思います。

メンバーを信じられるようになったことも、自分の気持ちを出せるようになったことも大きな変化ですね。

たしかに。自分が「当時信じていなかった」という発言をしていることにびっくりしています。このインタビューも記事になってメンバーの目に入るかもしれないのに(笑)。メンバーに対して変に配慮したり怖がったりしていたら出てこない発言でしたね。


経営者のマインドが変わるということは、組織にとってどのような意味があると思いますか?

あえて謙遜せずに言うと、組織の根っこから変わるぐらい大きな影響があると思います。経営者のマインドや発言は、組織の方向性や価値観に大きな影響を与えます。経営者が強固で一貫したメッセージを発信できるかどうかは、組織活動のスピードや価値提供にも直結します。トップの影響は非常に大きいと実感しています。コーチングの経験を通して経営者としての土台整備はできたので、次は実行・行動力を高めるフェーズになったと捉えています。

安養寺さんの変化と組織の変化を伺っていると大きな影響をもたらしたのだと感じます。CoachEdを一言で表すとどのようなサービスだと思われますか?

本当の自分らしさに気づかせてくれるサービスです。
「自分らしさ」の周りには殻があって蓋があったのですが、それを一緒にぺりぺりっと剥がしてくれたのがCoachEdでした。自分らしさが出てきてからは、それがどんどん広がっていったし、変化もしていきました。自分らしさに気づいてから、変化がより起こりやすくなったように感じています。

コーチングやCoachEdはどのようなタイミングの方にお勧めしたいですか?

自分の体験を振り返っても、解決策が分からず悩んでいる人にはお勧めしたいです。もし今、たくさんの本や記事を読んでも糸口がつかめず、相談できる人もいない状況であるなら、コーチングは間違いなくプラスになります。

ありがとうございます。CoachEdの受講を終えた後に、安養寺さんから「社長業が楽しくなってきた」というメッセージをいただいたのが印象に残っているのですが、社長業が楽しくなった背景を伺いたいです。

楽しくなりましたね。僕はずっと「プレーヤーでいたい」という気持ちが強くありました。社長になれば自分がプレイする機会は極端に減るし、自分で動けないもどかしさもありました。
ですが、コーチングを経て人や組織への興味がすごく強くなってから、社長業が楽しくなりました。これまでは、人や組織に関わることだけ避けてきたんじゃないかっていうくらい興味がなかったんですけど……(笑)。今は、そこが一番面白いですね。

創業者から引き継ぐという大変な事をされた安養寺さんが、社長業が楽しくなったと感じていることを心からうれしく思います。本日は素敵なお話をありがとうございました!

安養寺 鉄彦
不動産、モバイルゲームのスタートアップで管理部門やIPO準備の責任者を務めた後、グリー株式会社にて、財務・投資領域のマネージャーとして、M&Aやジョイントベンチャー設立を手掛ける。2020年よりContractSに入社し、事業の成長と管理の強化に力を注いでいる。
[文]栗原京子
[撮影] 大倉英揮
STEP
01.
現状や課題感を伝える

現状や感じていらっしゃる課題感をお話しいただき、状況と根本要因を整理します。
STEP
02.
要因の見立てと解決策を聞く

現状・課題・ご希望に応じて、解決策をご提案します。
STEP
03.
理想に向けたアプローチを決める

実現に向けてのロードマップや最初の一歩をご提案します。
STEP
01.
現状や課題感を伝える
現状や感じていらっしゃる課題感をお話しいただき、状況と根本要因を整理します。
STEP
02.
要因の見立てと解決策を聞く
現状・課題・ご希望に応じて、解決策をご提案します。
STEP
03.
理想に向けたアプローチを決める
実現に向けてのロードマップや最初の一歩をご提案します。

© CoachEd Inc.