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Repro株式会社

「牽引型」から「支援型」へ。主体性を引き出し第2創業期を加速させるリーダーシップ

会社名

Repro株式会社

受講者・チーム

平田祐介

会社規模

  • 101-300名

利用サービス

パーソナルトレーニング・パーソナルコーチング

受講生インタビュー

「牽引型」から「支援型」へ。主体性を引き出し第2創業期を加速させるリーダーシップ

第2創業期に向け、新しい組織と向き合うための「CoachEd(コーチェット)」とは。

2023/1/18

人を活かしチームを育てるリーダーになるための3ヶ月のコーチング習得プログラム「CoachEd」。CoachEdを修了されたRepro株式会社 代表取締役の平田祐介さんに、CoachEdでの体験についてインタビューしました。 創業以来、一度も売上は下がっていないものの、成長率の鈍化や組織崩壊を感じ始めた3年前。今後も会社を伸ばしていくために、自分のリーダーとしてのあり方を見つめ直そうと思いCoachEdを受講されました。過去の経験をメタ認知し、コーチングスキルを活かしながらメンバーと向き合い続けた結果、中長期的に戦える組織のあり方が見えてきたとお話しくださいました。 死の谷を越え、新たなステージに進むリーダーにぜひ読んでいただきたいインタビューです。

期待

●成長率の鈍化や組織崩壊が起き始めたことで、自分の経営スタイルやマネジメントスタイルの限界を感じ、自分自身を変えたいと思った

効果

●価値観の違うメンバーに対して、リーダーとして適切な関わりができていなかったことに気付けた

●傾聴と承認のスキルを実践することで、メンバーの"やりたい"を引き出すことができた

    組織の崩壊。自分のマネジメントスタイルの限界を痛感

    立山早

    平田さんがコーチングに興味を持ったきっかけを教えていただけますか。

    平田祐介(以下、平田)氏

    3年ほど前から、コーチングという単語をよく耳にするようになっていて、そういう概念やメソッドが流行ってきているんだと認識していました。でも、私は素直じゃない性格なので、流行っているものはやりたくないと思っていたんですよね(笑)。

    そんな私がCoachEdの受講を決めたのは、自分の経営スタイルやマネジメントスタイルの限界を感じて、自分自身を変えていかない限り、会社の状況を変えることができないと思ったことがきっかけでした。コーチングに限らず、自分が知らないメソッドなりを勉強して実践することで、自分を変革しなければならないという危機感がかなり強くなっていた時期でした。

    信頼している人からも「コーチングの良さ」をたくさん聞いていたので、自分も飛び込んでみるかという思いで、受講を決めました。

    立山

    ご自身のマネジメントスタイルに、どのような限界を感じていたのでしょうか?

    平田氏

    CoachEdを受講する前の私は、誰よりも責任感を持って先頭を走り、背中を見せながら「ついて来い」と伝えるスタイルで、例えるなら『キングダム』の王騎将軍のようなリーダーでした。

    私が前線で結果を出せば出すほど、後ろにいるメンバーの士気も上がって、やる気も出て、組織がぐんぐん成長していく。「平田さんが進む先には成功がある」と信じてついてきてくれている仲間が、すぐ後ろにたくさんいてくれました。だから、IPOが可能な売上利益ぐらいまでは、そのマネジメントスタイルで進んでいくことができました。

    ただ、ある時、自分が誰よりも頑張って働いているのに、会社の成長率が鈍化していることに気づいたんです。私が毎年3億円の売上を上げていても、売上が1億円から4億円になった年と、4億円から7億円になった年では、成長率は大きく異なります。会社の売上は伸びているのに成長が鈍化してくると、会社の勢いがなくなってくるんですよね。

    Reproは一度も売上が下がったことはないのに、成長が鈍化していました。それが3年前のことです。

    そして、会社が成長の踊り場にくると、社内の雰囲気が一気に変わります。

    「もっと成長率を上げるためには、俺が取れていない分の売上を取ってくるのはお前たちだろ。」と、成長率を理由にメンバーに強く成果を求め始めました。今まで、一度も営業のノウハウを教えてこなかったのに、突然「なんでお前はできないんだ」という話をしてしまったこともあります。そうなった時に後ろを振り返ると、今まですぐ後ろにいてくれたメンバーがいなくなっていたんですよね。

    それまでは、私のやり方は正しいと信じてついてきてくれていたメンバーからも、「あいつのやり方は正しかったのか?」という話が出始める。私が向かっていく方向を側で一緒に見ていたはずなのに、違う方向を見始めている。そんな空気を感じ始めたタイミングから、組織の崩壊は始まっていました。

    このまま過去の成功体験の延長線上で会社を経営していたら、ここで会社が止まってしまうことも、本能的にわかっていました。一方で、スタートアップが創業した後に必ず迎える「死の谷」を突破して、上場規模まで会社を持ってこれたのは、私の経営スタイルが間違っていなかったからだという気持ちも強くありました。

    でも、毎月約10人ずつ退職していってるのも事実でした。ここで自分が変わらなければ、会社が終わってしまう。ここで終わることほど無責任なこともないと思い、自分を変えていこうと覚悟を持ち、CoachEdを受け始めました。

    内省し、客観視する時間を得たことで気づけた自分

    立山

    なるほど。並々ならぬ想いと強い覚悟を持って、ご自身と会社の成長に向き合われた平田さんの想いがとても伝わってきます。では、CoachEdを受講してみていかがでしたでしょうか。

    平田氏

    学びと気づきが想像以上に多かったですね。まずCoachEd受講前は、「1秒でも多くの業務に向き合っている方が、会社はよくなるはずだ」と思っていたので、全く内省の時間を作っていませんでした。CoachEdのプログラムは内省する機会が多く、強制的に自分自身を問い直す時間を作れたことで、新たな気づきを得ることができました。

    Reproは、カルチャーとして「クライアントファースト」をとても大事にしていて、私も、そこに対して努力を惜しまないメンバー、成長意欲の高いメンバーには積極的に話かけたりしていました。そういう相手とはすごく話しやすかったし、話も通じていたので、お互いに心理的安全性を作れていました。なので組織崩壊が進んだ時期でも、そのメンバーとは特に問題は発生していませんでした。

    だけど、事業の拡大に合わせて採用も拡大した頃から、カルチャーフィットを大事にしていないメンバーも増えてきました。「仕事は生活費を稼ぐため」と考えているメンバーもいたし、パーパスやバリューへの共感が低いメンバーもいました。そうしたメンバーに対して、自分が適切な対応ができていなかったと気づいたのは、CoachEdを受け始めた時に、「メンバーの行動を阻害する、リーダーのNG行動例」をコーチから聞いた時でした。「あぁもう自分にめっちゃ当てはまるわぁ」と、グサグサ刺さりっぱなしでしたね。

    考え方が合わないメンバーから、自分が冷ややかな目で見られているのだろうと気づいてからは、改めて組織作りに真剣に取り組み始めました。

    なぜ「傾聴」と「承認」が組織を成長させるのか

    立山

    コーチングを受けながら、リーダーとしての自己理解を深めていかれたんですね。では、コーチングを学んでいただいた中で、印象に残っていることはありますか?

    平田氏

    「傾聴」と「承認」のスキルが特に印象に残っていますし、今でも意識しながら頑張っています。

    コーチングを学ぶまでは、黙って人の話を聞くことが本当にできなかったんですよ。「無駄なことを話していないで、早く結論を話して」と言ってしまうし、結論ファーストの人でした。

    そんな私が、傾聴と承認を知って、関わり方を少しずつ変えていったら、以前よりもメンバーが楽しそうに、のびのびと仕事をしているように見えるんですよね。結果も出るようになっていて、組織の崩壊が始まった3年前より、ずっといい状態になってきています。

    投資家に対して「2年ください」と伝えて、ゼロから作り直す覚悟を持って組織作りに取り組んだ結果が現れてきているのだと感じています。

    立山

    コーチングを学んでいない方からすると、なぜメンバーの話を聞くことが事業の成長に繋がるんだろう?と不思議に思われる方もいるかと思います。平田さん的には、傾聴や承認が、売上を含めた事業の成長に繋がる理由はなんだと思われますか?

    平田氏

    話をちゃんと聴いてもらうことで、自分が​​何をやりたいのかを理解して、それに対してモチベーションを持って努力することができるようになるからだと思うんですよね。相手の”やりたい”を、問いを通じて引き出すのが、傾聴と承認なのかなと。

    「このやり方が正しいからついてこい」というトップダウン的なアプローチは、メンバーがやりたいかやりたくないかは関係ないし、モチベーションも関係ありません。「仕事だから。プロだから」で誤魔化しながら、上場まで持っていくこともできますが、やっぱり一定で限界はきます。全員がちゃんと ”やりたい” というWillを持っていて、動機づけされた努力ができる環境を作る方が、組織全体の生産性を上げることができると思います。

    「個の力をどう最大化していくか」をテーマにすると、中長期的な目線で組織としての戦い方を考えていくことができます。メンバー自身が自然と努力してしまう空気が作れれば、極論マネージメントもいらなくなるでしょう。そして、そうした組織作りにこそ、傾聴と承認はとても大事だと思っています。

    一人ひとりが”Will”を持った組織作りを目指す

    立山

    先日、御社が発表したサービス「Repro Booster」が話題になっていますが、このサービス開発に平田さんが全く関わっていなかったという話を聞いて、とても驚きました。

    平田氏

    「投資家から何か言われた時は俺が守ってやる」と伝えたことと、承認が必要な時だけ出ていったくらいです。他は全く関わっていないですね。

    立山

    そのような体制を実現できた背景には、何があったのでしょうか?

    平田氏

    サービス発案者のFOXは、入社面接に来た時は、実はエンジニアではありませんでした。でも、これからエンジニアとして成長していきたいという意欲が非常に高かったので採用しました。実際に、ものすごく努力をして、エンジニアとして力をつけていきました。ですが、周りには素晴らしいエンジニアも多くいたため、彼は劣等感を感じていたようでした。

    私には、目標設定が曖昧で、何がやりたいのかがブレているから、あともう一歩が踏み出せていないように見えていました。だから彼に「将来何をしたいのか、どういう人間になりたいのかが定まっていなさそうだから決めよう。決めるまでは帰さない」と伝えて、飲みに行ったんですよね。

    FOXは、「アメリカにいるこういうエンジニアになりたい」と言っていたんですけど、「それは、FOXの人生じゃないから却下だね。FOXが自分の言葉で自分の人生を語れるようになるのが、今日のゴールだから」と私は伝えました。そこからFOXが話して、私が却下してというやりとりを何度も重ねながら、飲んで、食べて、バッティングセンターに行って、また飲んで、食べて……。14時間くらい一緒にいたのかな(笑)。

    立山

    14時間!(笑)

    平田氏

    ええ(笑)。最後に彼は、「3年後に、ぼくは世界のフロントエンジニアのトップ0.1%に入ります。トップ0.1%をどう証明するかはわからないけど、3年間この領域でめちゃくちゃ努力して高みを目指します。これがぼくです」と言ったので、「ようやくFOXの言葉になったね」と伝えて、帰りました。

    そこから確かに、彼はめちゃくちゃ変わりました。ハッカソンで優勝して帰ってくるくらいに成長したんですけど、「俺があの時、目標を明確にしたからあいつは伸びたんだ」なんて言うのはダサすぎるし、他の要因があって成長したのかもしれないし、本人に言って「違います」って言われても恥ずかしいから黙っていたんですよ。

    ところが先日、FOXと飲みに行った時に「このサービスができたのは平田さんのおかげです」と言われました。「世界の最先端の技術を使うことを目指したから、ここまで到達することができた。あの時の目標設定がなければ、これを成し遂げることはできませんでした。本当に感謝しています」と言われた時は、うるっとしちゃいました。組織崩壊を経験して、辛い時期もあったので、とても嬉しかったです。

    私は「このサービスは行けるぞ。マジで頑張れ。人生変わるぞ。主人公はお前たちだから。俺は入らないから、お前たちが主人公になれ」と伝えて、2年間、彼らを守り続けただけだったんですけどね。

    コーチングを受けようと思うきっかけになった組織崩壊から、コーチングを学んで、拙いながらもコーチングを実践してきたことで、私が全く関与せずに、素晴らしいサービスがリリースされるまでになりました。

    あと2、3年で、「Repro Booster」は、今のReproの売上を抜くくらいのサービスになっているはずです。そんなサービスのリリースを通じて、Reproは、第2創業期に入ったと思っています。さらにスムーズに加速させるためにも、チームでコーチングを学んで実践を続けていく必要があると改めて感じています。

    立山

    第2創業期を迎える中で、これから平田さんはどのような経営者でありたいと考えていますか。

    平田氏

    過去の失敗の振り返りも通じて、まずは当社のカルチャーと合う人と一緒に働ける仕組みや環境作りを、採用のところから徹底的にやっていきたいと思っています。

    私は人と向き合うこと、特に本気で生きている人と向き合うことが大好きなので、みんなが楽しく、ハードワークしながらも成長を実感して満足している組織がいいなと思っていますし、それをReproのカルチャーにしていきたい。だから、採用の時に「これがReproだよ」と伝えた上で入社してくれるメンバーと一緒に組織を作っていきたいです。

    FOXの成功体験もそうですが、私自身も、「自分がこうありたい」という目標や思いがあったから、ここまでくることができました。

    一人で ”Will” を見つけるのって結構難しい。だからこそ、社員全員の ”Will” を一緒に作れる組織を目指したいですし、その ”Will” の達成に誰もがコミットしていけば、自然とみんなが本気で働く組織になっていくはずです。

    なので、組織としても、Willマネジメントにコミットしていこうと思っています。そうした組織作りには、コーチング的な考え方は必須になるので、マネジメントレイヤーだけでなく、ミドルレイヤーにも今後はコーチングを学んで実践する機会を増やしていく予定です。

    立山

    平田さんのWillマネジメント、全力で応援しています!本日は本当にありがとうございました!

    左:Repro株式会社 代表取締役 平田 祐介様 
    右:株式会社コーチェットCCO 立山早

平田祐介

1980年、東京都生まれ。戦略コンサルタント出身のシリアルアントレプレナー。大手コンサルティングファームに入社後、主にメーカーに対して経営戦略立案支援や成長支援業務に従事。2011年から複数の事業の立ち上げに関与したのち、2014年にReproを創業。日本発、世界シェアNo.1ソフトウェアを目指し、CE(カスタマーエンゲージメント)プラットフォーム「Repro(リプロ)」を66ヵ国7,300以上のサービスに展開中。

[文]栗原 京子

[撮影]大倉 英揮

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