みなさんは「リーダーシップ」という言葉を聞いた時、どういったものを思い浮かべますか?この記事では近年注目されている「サーバントリーダーシップ」について、その特性、企業事例やサーバントリーダーシップを発揮するための方法について説明します。サーバントリーダーシップとは「サーバントリーダーシップ」とは、リーダーがチームの環境を整えたり、部下の成長を支援することで、チームの目標達成を目指すリーダーシップのあり方です。部下が自己成長できる環境を整えることで、コミットメントが高まり、組織全体の成果やパフォーマンスが向上するとされています。サーバントリーダーシップが注目されている背景として、「VUCAの時代」といわれるように、時代の変化が大きく複雑性が増す中で、トップダウン的に上司が指示する・引っ張っていくのではなく、組織の目指す方向に向けて従業員の主体性を促すリーダーシップがより一層求められている背景があります。参照:https://www.servantleader.jp/about/greenleafEQで有名なダニエルゴールマンによる6種類のリーダーシップとのつながりダニエルゴールマンは6種類のリーダーシップを示しており、チームが置かれている状況や巻き込んでいくべき相手が誰か・どういう特性を持つかなどの状況によって、1つあるいは数種類を用いるなど、使い分けることが重要としています。6種類のうち、サーバントリーダーシップの特徴はコーチ型と民主型と重なりを多くもちます。参照:https://jp.indeed.com/career-advice/career-development/6types-of-leadershipサーバント型リーダーがもつ10の特性一般的にリーダーに期待されていることとして、方向性を示すことと推進することがありますが、サーバントリーダーシップには期待される行動を下支えする以下の10の特性があるといわれています。リーダーシップの機能とサーバントリーダーシップ10の属性参照:http://www.servantleader.jp/pdf/colmn_pdf02.pdf1.概念に落とし込む2.予見する(将来を見据える)3.傾聴する4.共感する5.癒す6.自己認識・察知する7.説得力を持つ8.責任感を持って役割に徹する9.他者の成長にコミットする10.コミュニティをつくる1.概念に落とし込む短期的な目標に縛られず、将来的な大きな個人やチームのビジョンを明確に示します。概念化と日常的な運営アプローチとの微妙なバランスを追求することが求められます。2.予見する(将来を見据える)過去からの教訓、現在の現実、そして将来に対する起こりえる決断の結果を理解する力です。3.傾聴する相手の話の内容をただ聞くだけでなく、言外にあることや、相手が本当に伝えたいことに耳を傾けてみましょう。同時に自分の内なる声にも耳を傾けることも重要です。4.共感する他者を理解し、共感するよう努めます。自らのバイアスに気づき、相手の立場で話を聴くことを意識してみましょう。5.癒す相手の心の傷や、自己と他者との関係を癒すことです。失敗やチームとしてうまくいかない状態の時に、全体性を意識しながら互いに補え合えるように手助けします。6.自己認識・察知する特に自分自身を知ること、自己認識は、サーバントリーダーを強化します。 リーダーが自分のことを振り返り、自分やチームを知ることは倫理観や価値観にも関わります。7.説得力を持つ組織内で意思決定を行う際に、地位的権威に頼るのではなく、相手の同意を得ながら、社員の納得する形で話を進めていくことが重要となります。8.責任感を持って役割に徹するなによりもまず、相手のニーズに奉仕することを前提とし、大切な物を任せても信頼できると思われるようなリーダーを指します。9.他者の成長にコミットするメンバーの可能性を信じ、それぞれの成長を促すことに深く関わっていきます。10.コミュニティをつくるある組織の中で働く人々の間にコミュニティを 築くための何らかの手段を見出そうとします。企業やその他の組織で働く人々の間に真のコミュニティが 形成されることように働きかけていきます。参照:https://www.regent.edu/journal/journal-of-virtues-leadership/character-and-servant-leadership-ten-characteristics-of-effective-caring-leaders/サーバントリーダーシップの企業事例サーバントリーダーシップを組織文化として推進していく仕組みをつくった例をご紹介します。資生堂資生堂の池田守男氏は秘書から経営者に抜擢され、会社を再建し、新たなスタートを切るという使命のもと、社長に就任し、店頭を基点に組織改革を行いました。 池田氏は経営の中心概念としてサーバントリーダーシップを採用し、逆三角形ピラミッドの組織図を提案し、お客様と店頭スタッフを最も重要な存在と位置付けました。ビューティーコンサルタントや営業職の会議に参加し、現場スタッフの意見に耳を傾けました。店頭を中心とした経営改革により、効率的な生産と販売を行い、組織改革を成功させました。 池田氏は著書の中で、「変革の必要性や可能性を社員に理解させ、目標を示し、主体的に取り組むことが重要」と述べています。参考文献:https://amazon.co.jp/dp/476126473Xサウスウェスト航空サウスウエスト航空は長年にわたり黒字を維持し続ける強さを持っており、その成功の一因としてサーバントリーダーシップを取り入れています。 コアバリューとして「Servant Heart(奉仕の心)」という考え方を掲げており、全社的な文化としてサーバントリーダーシップを推進し、「顧客は二番目」という考え方のもと、特に従業員を支援することを重視しています。 カルチャーアンバサダーという職種を設け、コアバリューの浸透に徹底的に取り組んだ結果、従業員たちの高いコミットメントが生まれ、企業の繁栄と顧客満足につながっています。サーバントリーダーシップの取り組みが功を奏し、サウスウエスト航空はアメリカの航空会社の中で唯一、同時多発テロ事件の影響をレイオフなしで乗り越えることができたとして有名になりました。参考文献:https://amazon.co.jp/dp/4777810097サーバント型上司になるにはここまでサーバントリーダーシップを組織で推進してきた事例をご紹介しましたが、組織によってサーバントリーダーシップのあり方は様々です。「自分たちの組織の成功のために必要なことは?」を出発点とし、リーダー自ら望ましいあり方の模範を示すとはどういうことか、そのためにできることは何かを考え、行動に落としていくことが重要となります。ここでは10の特性を体現していくための出発点のヒントをお伝えします。サーバント型上司になることに納得感を得られているリーダーとしての自分の現状を振り返るサーバント型上司としてメンバーに関わることが、よりうまくなれることによる自分・メンバー・周囲へのポジティブなインパクトを想像するチームとして目指しているものを自分の言葉で語れるようになるサーバント型上司としてのスキルを理解し、現場で取り入れるためにすべきことを具体的する傾聴のスキル(言語・非言語)対話のスキル(傾聴に加え承認・適切な問いかけ・相手に届く様な形で伝えたいことを届ける)成長支援のスキル(個人それぞれの目標設定支援を含めたコーチング的な関わり・状況を見極めながらティーチングやフィードバックという関わり)サーバント型上司としての行動を現場で実践し、振り返りを行うことを継続し、自己効力感を高めるサイクルを回していく内省の機会経験学習の機会コーチング・メンタリングを受ける機会Coachdで学び、サーバント型リーダーとしてのあり方を習得するCoachEdのプログラムを通じてサーバントリーダーシップの出発点となるスキルやマインドセットを学ぶこともできます。CoachEdでは、コーチングを受ける、学ぶことがセットになっているので、個人のニーズに合わせてコーチングを通じて自己成長や他者の成長を促す方法を学び、サーバント型リーダーとしてのあり方を習得していくことができます。CoachEdの特徴コーチングを学ぶ過程で、サーバントリーダーシップに必要な要素となるマインドセット・スキル・プロセスのを学習し、実践を行い、現場での定着を目指すことができるコーチングを受けながら、自身の自己認識を深め、サーバント型リーダーを体現する上で必要なサポートを得ていくことができるサーバントリーダーシップは、現代のビジネス環境において強力なリーダーシップスタイルとされています。その特徴や効果を理解し、自己投資を通じてサーバント型リーダーとして成長していくことは、組織や企業の成功に大きく貢献することができるでしょう。まとめサーバントリーダーシップは時代背景や成功事例が増えている中で、注目度も高く現代に有効なリーダーシップのあり方です。主に、10の特性で説明されていることが多く、リーダーとして体現していくために自己投資できることは様々です。CoachEdではあなた自身の理想のリーダー像に向けて、マンツーマン以上でトレーナーやコーチが伴走し、個々人の強みを生かした理想のリーダーシップを描くことやその実現に向けてサポートします。また、所属しているチームでのチームコーチングやチームトレーニングを受け、チームでコーチングを学ぶこともできます。興味をもった方は下記から資料をダウンロードしてみてくださいね。少しでも気になった方は、ぜひ下記から資料をダウンロードしてみてくださいね。